1987年1月16日夕刊 読売新聞

1987年1月16日夕刊 読売新聞

読売新聞に「抗ガン剤による脱毛育毛剤が効いた」掲載されました。


抗ガン剤による脱毛育毛剤が効いた

 ガン細胞の増殖を抑える抗ガン剤は正常細胞の増殖も抑えるため、脱毛などの副作用をもつものが少なくない。
患者の間で「赤チン」と俗称される抗ガン剤は投与を開始して四十八時間で脱毛が始まり、 早い人では二週間でほとんど頭髪がなくなるほど。

 黒髪は女の命。男性でも束になって抜ける脱毛にショックを受けるが、 頭髪よりも命を優先するのが医師の立場。
事前に脱毛する事実を伝えたうえで、投与を開始するのが普通だ。

 

 投与が終わって半年から一年後、抗ガン剤の影響がなくなると、 頭髪は再び生えてくるものの、生えそろうまではカツラでしのぐしかない。
脱毛を防ぐ対策はないものか。 武蔵野赤十字病院の泌尿器科部長の仁藤博さんはこの問題に心を砕いてきた。

 同病院にはヘアサロンがある。
仁藤さんの意をくんだ理容師・竹藤盛司さん(五四)が市販の育毛剤を 入院中のガン患者および退院した人の希望に沿って試したところ、 三恵製薬(本社=東京・南麻布)が全国の理容店を通して販売している育毛剤「テタリス」が、 脱毛をかなり予防することがわかった。

 同社では、テタリスを試供品として提供、〝治療実験″が仁藤さんの指導のもと、 五十九年四月から行われている。
これまで約二百五十例に試した結果では、抗ガン剰を投与する二日前からクリーム状のテタリスを毎日三回すり込むと、 頭髪の七〇-九〇%が抜けずに残ることがわかった。
また、丸坊主になった人でも使用して三週間で生え始め、 三か月で角刈り程度に伸びたケースもあったという。

 「社会復帰の可能性がある患者に対しては、脱毛対策も考慮すべきだ」とする仁藤さんは、 治療した泌尿・生殖系のガン患者十五例について、 近く開かれる東京・多摩地区の研究会でテタリスの効用を発表する予定。

 養毛・育毛剤は化粧品業界に残された数少い成長分野だ。毎年、数銘柄が登場し、 現在では四十社・八十銘柄。市場価格で約四百億円にのぼるとされるが、 ほとんどの銘柄がセンブリから抽出したスウェルチオールを主成分とする。
せんじて飲めば苦い健胃剤。胃の毛細血管を拡張して血流を改善する。
頭皮につければ毛根の血流を良くし、養毛・育毛につながる。
センブリのほかには、トウガラシの成分やビタミンEのほか補助材料を加えたものが一般的な養毛・育毛剤という。

 テタリスの成分は企業秘密だが、同製薬の松原靖社長によると、 動物性たんばくをもとにした各種アミノ酸とか。

テタリス製品については、http://www.tetaris.com

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