1990年11月12日夕刊 「朝日新聞」

1990年11月12日夕刊 「朝日新聞」

朝日新聞に「抗がん剤での脱毛 予防します」掲載されました。


抗がん剤での脱毛 予防します 市販の育毛クリームに効果 数病院で確認

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 抗がん剤の副作用である脱毛を防ぐクリームが注目されでいる。 髪の毛は抗がん剤をやめると再び生え始めるが、女性患者や子供にとってはやはり大問題のようだ。

 このクリームは三恵製薬(東京)が一九八二年から発売している育毛化粧品(商品名「テタリス」)。 約二十種類のアミノ酸、ビタミンを配合したものという。 抗がん剤使用の二日以上前から頭部にすりこむ。効果を初めて確認したのは、東京・武蔵野赤十字病院泌尿器科の仁藤博部長ら。 同病院の理容室から相談を受けたのがきっかけで八四年から八六年に二十四人の患者に使用、 約七割に脱毛予防効果が見られた。

 以来、全国の数病院で追試が行われ、ほぼ同様の報告が出ている。 最近の日本癖(がん)治療学会でも、 東京女子医大産婦人科の滝沢憲・助教授グループが、 三種類の抗がん剤を組み合わせて四回(四カ月)以上使った卵巣がん患者二十六人に、 クリーム塗布と、効果を高めるための頭部冷却法とを併用したところ、 普通なら大半の人が抜けるのに、 カツラが必要なほど脱毛したのは三人だけだったと発表した。

 「抗がん剤の量にもよるが、脱毛の程度が軽くなるのは事実といってよい。 女性はもちろん、白血病などの子供も『また丸坊主になるのはイヤ』と、必要な治寮を逃げ回ることもある。 脱毛を減らせるだけで、患者の協力が得やすくなる」と仁藤さんは話している。。 このクリームは医薬部外品の育毛剤として厚生省の認可を得ている。